ネ タ 蝶 



イライラ (映画版ハウル)

ハウル別館に置いていた小ネタ。
(ソフィー、早く帰ってきてくれ、いや帰ってこないで!) 
 来客のためにお茶の準備をするハウルの後ろ姿を、カルシファーは神に祈る思いで見つめていた。 
 とりあえず落ち着けとアドバイスはしたが、ハウルは「大丈夫だよ」と笑っただけだった。しかしその笑顔がとても恐い。今にも右手をかかげて目の前の存在を消し去りたい衝動をなんとか抑えようとしている顔だ。 
 だからハウルが忠告通りに深く息を吸った時は、ほうと安堵の息を吐いた…といっても実際は黒い煤が飛んだだけだが。 
 気休め程度の深呼吸ではあったが、少しは役に立つらしい。ハウルは見事な笑顔を作りあげることに成功している。 
「――で、何故あなたがここにいるのだろう。 王子様?」 
 問われた本人は差し出されたティーカップを、優雅な仕草で口に運ぶところだった。 
 彼は一瞬きょとんと目を丸くしたが、すぐにハウルと同じ種類の笑顔を見せた。 
「旧知の友を訪ねることに何か疑問が?」 
 このタヌキめ、とハウルは口にこそ出さなかったが心の中で毒づいていることにカルシファーは気づいていた。 
 魂胆は誰の目にも明らかだった。 王子はソフィーに会いに来たに決まっているのだ。 
 
 隣国との戦争も終結し、インガリーの町々も華やかな活気を見せてきた。 
 しかし治安がすぐに安定するかといえばそうではなく、平和提携を結んだとしても、隣国はかつての敵国であることには違いないのだ。 
 そのインガリーへ、隣国の王子はやってきた。 
 こんなにフラフラ出歩いているからあっさり呪いをかけられるんじゃないかとカルシファーは思っていたが、しかし白昼堂々とお供の者もつけずに元・敵国へやってくるのだから、実はそうとう根の座った男ではないだろうか。 
 ――とここまで考えて、しかし恋敵のハウルが上級の魔法使いであること知っていながらノコノコやってくるのは、やっぱりただのバカじゃないかと思い直す。 
 その気になれば、ハウルはこの王子をふたたびカカシの姿に変えることだってできるのだ。 
 
「残念ですが、ソフィーならマルクルと買い物に出ていますよ」 
「おや、私にとってはあなたも旧知の友なのですが」 
「それは光栄ですね」 
「いえいえ」 
 双方とも笑顔を崩さない。 
 そんな光景を震え上がるような思いでカルシファーは見つめていた。 
 天然なのか腹の探りあいなのかは分からないが、とにかく二人とも隙がない。 
 一触即発とはまさにこのことを言うのだろうが、実際そんなことになったら大事だ。軍配は容赦なくハウルに上がるに決まっている。彼に勝てる人物はそういない。だが相手は元がカカシだろうが王子には違いないのだ。 
「言っておきますが」 
 どうやらハウルが先手を打つらしい。 
「ソフィーは誰であろうと渡しませんよ」 
 言った! 本気で言ったよこいつ! 
 カルシファーはこのちょっとした修羅場から逃げ出したくなったが、しかし不幸なことに好奇心の方が勝ってしまった。 
 ついつい反応が見たくて王子の方へと視線を向ける。 
「それは重々承知していますよ」 
 こちらは余裕たっぷりだ。 
 今度はハウルの反応を知りたくて視線を戻す。 
「そう、お分かり頂いているのであれば結構。 お茶のお代わりはどうですか?」 
 薄く笑うその口元が非常に恐い。 
 カルシファーは自身が炎であるというのに、本当に凍りつきそうになった。 
 王子は凍りつきはしないものの、笑みはそのまま張り付いてしまったようだ。 
「…いいえ、私もそろそろ戻らなければ。 たまに忘れてしまいますが、この身分は非常に忙しくてね」 
 王子は空になったカップをソーサーの上に置いた。それと同時に扉を叩く音が響く。 
「ほら、ちょうどお迎えがきたようだ」 
「そのようですね」 
 にこやかに言うと、王子は一つ溜息をついて立ち上がった。 
「また来ます。 今度はソフィーもいるときに」 
「そうですね、ソフィーもきっと喜びますよ」 
 カルシファーはその時のハウルの顔はもう一生忘れられないだろうと思った。 
 
 ソフィーが戻ってきたのは、王子が帰ってから間もなくのことだった。 
「ただいま…あら、お客様がいらしてたの?」 
 並んだティーカップに首を傾げる。 
 ハウルは何事もなかったかのように笑った。 
「うん。 でもまた来るって言ってたし、そのときはソフィーも一緒にいて」 
「あら、私のお客様だったの?」 
 カルシファーは先ほどのハウルの顔を思い出し、震えながら煙突から飛び出してしまった。 
 
「ううん。 ただ、見せつけてやろうと思ってね――…カカシに」 
 
 飛び出したカルシファーに驚いたソフィーは、幸いなことに最後の言葉を聞き取ることができなかった。

>> DATE :: 2005/06/03 Fri


喧嘩してても(鋼)

幻水以外のネタ書くの初めてか……
ウィンリィと喧嘩したエドを大佐たちがからかうというネタ。
その内きちんと書きたいけど、それがいつの日になるかは未定。
 ウィンリィから送られてきたというエドワード宛ての包みは、可愛らしい箱にリボンまでラッピングされていた。送り状に書かれた「ワレモノ注意」という言葉さえ気にしなければ、誰だどうみてもそれは少女が少年に贈ったプレゼントそのものであった。 
(――喧嘩中だってのに、あいつ…) 
 ちょっとは可愛いところがあるじゃねえか、などと考えていたことが顔に出てしまったのだろうか、そんな自分を生温かい目で見守る少尉たちの視線をうけて、エドワードは上気した頬を隠すように顔をそむけた。 
「開けないのかね」 
「う、うるせえ」 
「見られたら困る、と?」 
「だからそんなんじゃないって!」 
 反論しても相手は大佐だ。頬を赤くして余裕綽々の嫌味な笑顔に対抗するのは無謀というものである。にやりと口元を歪めた大佐に、エドワードは面白くなさそうに盛大な舌打ちをした。 
「ど、どうせ油さしか何かだろっ」 
「おや開けるのか。 女性からの贈り物を見世物にするのは感心しないな、鋼の」 
「だ――ッ!開けろっつったり止めろっつったり、どうしろってんだよ!」 
「わたしはどちらとも言っていないがね」 
 ふふん、と聞こえそうな鼻で笑う仕草が憎たらしい。こいついつか絶対本気でボコる。身体が戻ったら真っ先に右手でぶん殴ってやる。そう心中に呟きながら、エドワードは乱暴に包みを開けた。 
 大佐の位置からは箱の中に敷き詰められている桃色のパッキンが見え「油さしではないようだな」と言い当てた。油さしなどとお世辞にも色気のないものを、ここまで可愛らしくラッピングする道理はない。結局は可愛い幼馴染からのプレゼントか、と冷やかしのつもりもあって言ったのだが、しかしエドワードからは反論の声はあがらなかった。 
  エドワードは口を「ぎゃ」という悲鳴の形のまま硬直させ、その箱の中にある物体に釘付けになっていた。いつの間にか周囲に集まった少尉たちの目にしたその箱の中には。 
 唇をつけやすいように歪曲してある口から持ちやすい細身に伸びているデザインの瓶、その中にはなまめかしいほどの真っ白な液体がたっぷりと入っている。瓶の外装には牛のロゴシールが張られており、その上にはこれまた可愛らしい赤いリボンが巻かれていた。 
 何よりも一番目立つのは、その牛のロゴにでかでかと描かれている文字、「豆」。 
 
「これは紛れもなく豆乳ですね」 
 
 いつの間にかエドワードの真後ろに立つ中尉が言った。 
 ぎゅうにゅう、そしてよりによって豆……! 
 完全に意識が飛んでいるエドワードに、冷やかしも何もこれ以上にないほど爽やかな笑顔で、大佐は追い討ちをかけた。 
「ちなみにこれは着払いで届いてね。請求書はきちんとまわさせてもらうよ、鋼の」 

>> DATE :: 2005/05/30 Mon


懐古瞑想 番外2

 懐古瞑想:7話目より
【二人は兄弟子と妹弟子というよりも似ていない兄妹、むしろ仲睦まじい恋人同士のように感じられることが多々あったのだ】
 のエピソード。こういう微妙なところを番外編にしようと思う辺りが、我ながらセコイと思います。
 簡単な買い物には馴染みの店を使う。逆に面倒なもの――手に入りにくいもの――は絶対に足のつかない店を選ぶ。後者に関しては顔を覚えられると厄介だからというのが理由だが、前者に関してはセラのため、というのが一番大きな理由だった。 
「今日はお連れさんが一緒じゃないんだねぇ」 
 女将がからからと笑いながら声をかけてきた。 
 ルックは彼女の方を見るでもなく、手早く必要なものを選びながら面倒くさそうに答えた。 
「別な店で買い物を頼んでるんだよ」 
「おや、じゃあこっちには来ないのかい」 
「さあ。 先に終わっていれば来るんじゃないかな」 
「それなら、あんたはゆっくり選んでおくれ」 
 あたしもあのお嬢さんに会いたいからねえ、と女将は意味ありげな視線を向けてくる。ルックはその視線を背中に受け、品物を選ぶ手を休めた。 
「――そんなにセラに会いたいなら、今度からこの店での買い物はセラに頼むことにするよ」 
 すると女将はとんでもない!と首を振った。 
「あたしはあんた達が並んでるところを見るのが好きなんだよ」 
 ルックは何を言っているんだと溜息をつき、女将の本意は何なのだろうかということが一瞬頭を掠めたが、しかしそれを真剣に考えるのもばかばかしいと、すぐに品物棚に目を移した。 
 セラの姿を見たがる人間は少なくない。容姿だけならまだしも、世間に馴染まない一歩引いた佇まいはそれだけでかなり目立つ。セラ本人も外界に踏み出すことにためらいがあるものだから、それは尚更のことだった。 
 しかし生きる上でいつまでもそのままでいていいはずがない。セラが気兼ねせずとも訪れることができる場所は、何年経っても数えるほどしかないのだ。だからルックはセラが一人でも行き来のできる店をいくつか用意したのだ。せめて簡単な買い物をする程度には、世界に足を踏み入れることができるように。 
「あんた達が並んでると、見てるこっちが幸せになってくるんだよ」 
 ふふふ、という楽しそうな女将の声を聞いて、ルックはふたたび手を止めた。そして次の言葉を聞いたときには思わずぎょっとして振り返った。あまりに驚いたので、あやうく手にとった商品を取り落とすところだった。 
「美男美女の恋人同士ってのは、目の保養にもなるからねえ」 
 ルックの驚愕をよそに、女将は変わらず笑みを浮かべるばかりだった。

>> DATE :: 2005/04/06 Wed


テッドと雨

 全シリーズ中、もっとも「雨」のイメージが強いキャラはテッドだったりします。やはり別れの夜が衝撃的過ぎて…
 昼を過ぎたあたりから降り始めた雨はしとしとと音を立てて地面を濡らしていった。窓についた雫はゆっくりと時間をかけて流れ落ち、その軌跡を指で辿ってみたが、それも十数本を数える頃には飽きてしまった。 
 雨は嫌いだ。退屈は嫌いだ。雨によって訪れる退屈な時間が嫌だ。 
 結局、雨も退屈も嫌いなだけだが、とにかくテッドはこうして窓を眺めている今この瞬間が嫌でたまらなかった。 
 退屈が嫌なら遊びに行けばいい。幸いにもいつも遊びに行く家は近所だ、ひとっ走りすれば大して濡れずに済むだろう。 
 だが、テッドはそれをしない。 
 一つ、大きなあくびをする。そしてそのまま寝台に倒れるように飛び込み、枕に顔を突っ伏した。 
 何となく身体がだるかった。雨の日にぐったりとしているなど、まるで猫のようなものではないかと苦笑する。 そして、案外それも間違っていないのかもしれないと思った。彼は最近になりようやく親友と呼べるようになった少年の父に、それこそ言葉通りに拾われてきたのだから。 
 捨て猫ではない。だが、野良猫なのだろうとは思う。 
 何となく、それこそ本人も気づかないうちに、右手に拳を作ってみる。 
 痛くはない、くすぐったいわけでもない、そして何か違和感があるわけでもない。しかし、その右手を睨まずにはいられない。 
 野良猫にも、野良になった理由がある。誰にも言えずに、孤独になった理由がある。 
 退屈な時間は、その理由をまざまざと頭の中で反芻させる。 
 雨の音は、その理由を頭の中に刻みつける。 
 ――だから雨と退屈は嫌いなんだ。 
 テッドは舌打ちをすると、そのまま目を閉じた。次に目を開いた時には明日になっていればいい、晴れた朝陽が差し込んでくれればいい、そんなことを思いながら。 
 
 期待は意外なところで裏切られた。テッドは扉を叩く音で目を覚ました。 
 起き上がり窓から外を見てみれば、近所の宿屋の一階――食堂になっている――にはまだ灯りがついていた。それで、そんなに遅い時間ではないと気づく。雨雲の暗さも手伝って宵が早まったのだろう。 
 雨足は晴れるところか強まっていた。窓をつたう雫の軌跡を数えるなどと酔狂なことはしていられない。風に吹かれた大粒の雨は窓を激しく叩きつけていた。 
 起こされたのはこの音だったのかと耳をかたむけると、どんどん、とやはり扉を叩く音が響いている。 
 そしてよくよく耳をすますと、その音に幼い声が混じっていることに気づいた。 
「…ッド、テッド、いるのかい?」 
 口の中でうわっと驚愕の声をあげたテッドは、慌てて部屋を飛び出した。 
 
 濡れ鼠の客人はテッドの親友だった。 
 その少年はまだ幼いながらもとても賢く、棍の才能に長けている。少年の父は帝国にその人ありと詠われるテオ・マクドール将軍で、少年自身も父の気質を色濃く継いでいた。 
「…お前、よくこの雨ん中来たな」 
 呆れて暖炉に火を入れると、少年はにかっと歯を見せて笑った。 
「だって、今日テッドが遊びにこなかったから」 
「それだけか?」 
「それだけだよ」 
「ほんとか?」 
「うん」 
「ほんとにほんとか?」 
「う、ん」 
「グレミオさんには言ってきたのか?」 
「…え、う…ん」 
 段々と尻すぼみになる返答にテッドは意地の悪い笑みを浮かべた。 
「お前、やっぱりグレミオさんには内緒か」 
 少年は図星を指されたのか、「違うよ!」と頬を紅潮させた。テッドはからからと笑い、少年を火の前に座らせた。 
 この少年は幼い。容姿は少年の年齢に相応しいものだが、テッドより二、三歳は幼い。実際、そのくらいの年齢差だということにしている。 
 だが実年齢の差は全く違う。テッドは少年より遥かに長い人生を歩んでいる。だから彼が少年に対し大人風を吹かせるのは当然であり、百歩譲った表現でも必然と呼ぶしかないのだ。 
 一方、少年は父が連れてきた「初めての友達」が大好きで仕方がない。彼は大人ぶるテッドと常に対等であろうと、精一杯背伸びをする。賢い彼にはそれが可能だった。お互い親友と呼べるようになったのはつい最近だが、いずれは対等どころか、テッドを追い越してしまうだろう。 
(――いつまでも時間は止まったままだ) 
 その使命はテッドには重苦しく、しかしそれでも懐いてくる少年を見ていると、使命などどうでもいいような錯覚すらおぼえてしまう。 
 少なくとも、彼と話しているうちは雨の音は聞こえないし、決して退屈ではないのだ。

>> DATE :: 2005/04/05 Tue


懐古瞑想 番外1

 実は「懐古瞑想」にはいくつか番外編的な話がありました。結局は一つも書かなかったけど、ネタとしてご丁寧にも取っておきました(笑)放置するのも勿体ないので、ここで紹介していこうかなーとか。どれもこれも走り書き程度なので、話の一部分として捉えて下さいませ。

 番外1はルックの好きなお茶について。本編中、幾度もセラが入れてあげているあのお茶でございますよ。
「お嬢ちゃん!」 
 声をかけられ、セラはびくりと肩をこわばらせた。 
 だいじょうぶ、だいじょうぶ。セラのことじゃないかもしれない。だいじょうぶ… 
 そんなことを考えながら周囲を見渡すが、どこを探しても「お嬢ちゃん」に該当する人物は自分以外に見当たらなかった。 
 おそるおそる振り返ると、大きな紙袋を抱えた声の主と思われる初老の男が、やあ、と手を挙げて近寄ってきた。 
「――紅茶屋さん!」 
 その男にセラは見覚えがあった。それはセラが緊張せずに会話をすることができる数少ない人物で、旧ハイランドの王都近くに店を構える小さなお茶屋の店主だった。かつてはブライト王家にも献上していたという茶葉も置いているその店は、今となっては知る人ぞ知る隠れた名店だった。表向きはただの交易の場として使われている店で、茶葉を買い求めにくる客はどこぞで仕入れた噂を頼りにしたとか、少し歩いた先にある大通りまで香ってくる独特な高貴な茶葉の香りに惹かれたれたとか、そういう者たちが主だった。 
 セラがその店を知ったのは偶然だった。ルックの仕事についてきたはいいが、さすがに依頼人の所までは一緒に行くことはできないとなったとき、時間を潰すために入ったのがその店だったのだ。 
 しかし、一見して人形のような容姿をしているセラは一瞬で好奇の目にさらされ、特に交易を目当てとしている荒っぽい客からは寒気のするような視線を受けることになってしまった。ただでさえ人見知りの激しいセラが青い顔をして動けなくなってしまったのを見かねて、店主が奥の茶室に通したのだった。 
 以来、セラはその店の常連となっている。 
「どうしたお嬢ちゃん、今日は寄っていかないのかい?」 
 男が声をかけてきたのは、その店から少し離れた路地。セラは、はい、と肩を竦ませた。 
「ここいらは治安が悪いわけじゃないが、お嬢ちゃんみたいな子が一人で歩くには、ちと危険だなあ」 
「今日のセラはおむかえなのです」 
 にこりと笑ったセラに、男も「そうかい、偉いねぇ」と目を細める。 
「あのかたは、紅茶屋さんのお茶が大好きなのです。今日もかえったら入れてさしあげるんです」 
「それは嬉しいねぇ。 おお、そうだ」 
 男は抱えていた紙袋の中から、決して大きくはない瓶を取り出した。そしてその中身を手早く交易用の小さな袋に入れると、首を傾げるセラの方へ差し出した。 
「お嬢ちゃんに特別分けてあげよう」 
 男はふふふ、と悪戯っぽい笑みを浮かべる。 
「これはなんですか?」 
「今度お茶を入れるとき、こいつを茶葉に混ぜるといい。 不思議なお茶が出来上がるよ」 
「ふしぎなお茶…?」 
 きょとんと見上げるセラに男は大きく頷いた。 
「そうさ。 砂糖を入れなくても、とっても甘くなるんだ」

>> DATE :: 2005/03/29 Tue




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